分類モデルとは? 
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Good(良品): すべての品質基準を満たしている基板 
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Bad(不良品): 目視で確認できる欠陥や問題のある基板 
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Lack(部品不足): 基板上の部品やパーツが欠落しているもの 
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Board(ブレ画像): 基板の画像がブレている、判別が困難な状態 
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Empty(空): 画像内に基板が写っていない状態 
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Background(背景): 撮影範囲に関係のない背景や無関係な領域を含む画像 
 
 分類AIモデルの使い方 
 新しいプロジェクトを作成する 
Brain Builder for AITRIOS にログインし、[New Project(新規プロジェクト)]を選択します。
プロジェクト名(例:「はんだ付け部のモニタリング」など)を入力し、簡単な説明を加えましょう。
 新しいデータセットを作成する 
[Create Dataset(データセットを作成)]ボタンをクリックします。
今回は、「Classifier(分類)」データタイプを使用します。
 データをアップロードする 
データセットのバランスを整えましょう:
各カテゴリに対して十分な画像があることを確認してください(各クラスにつき50〜100枚程度が目安です)。
画像は、クラスごとに直接アップロードすることも、ラベル名をフォルダ名にしたZIPファイルをアップロードすることもできます。
本チュートリアルでは、後者のZIP形式を使用します:
 分類モデルを学習させる 
[Start Upload(アップロード開始)]を選択すると、トレーニングプロセスが始まります。
分類モデルの学習では以下の処理が行われます:
データセットのサイズやご利用のマシンスペックによって、
数分〜数時間かかる場合があります。
学習が完了したら、分類モデルの学習結果を確認しましょう。評価結果は以下のいずれかになります:
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Still Learning(学習中) 
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Low(低評価) 
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Good(良好) 
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Great(非常に良好) 
 
目標は「Great」評価です。
スコアが低い場合は、より多くの画像を追加することで精度が向上する可能性があります。
 
なぜ最初に「Learning Classifier」から始めるのか?
Learning Classifier は、学習の過程でデータセットを使って予測を検証し、その結果を基にモデルを改良していく動的なモデルです。これにはいくつか重要な理由があります:
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モデルの適応性:
 Learning Classifier は、あなたのデータセットの特徴に合わせて予測を調整します。例えば、はんだ付けの品質や部品の欠落といった特有の特徴を理解できるようになります。
 
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精度の基盤:
 Learning Classifier から始めることで、そのタスクに最適化された基盤モデルを構築できます。学習が完了すると、Static Classifier がこの結果を固定化し、安定した挙動を保証します。
 
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カスタマイズ性:
 Learning Classifier は、データセット内のばらつき(照明条件、撮影角度、製造上の微妙な違いなど)を把握し、自動的に調整します。
 
学習と評価が完了したら、Static Classifier がこの結果を固定し、予測の変動やモデルのドリフトを避けながら、一貫性のあるデプロイを実現できます。
 
 
 
 Static Classifier を学習させる 
[Training]タブに移動し、学習設定を行います:
設定が完了したら、学習を開始します。
Brain Builder は複数のAIモデルをテストし、データセットに最適なモデルを自動的に選択して最適化します。
 
 結果をテストする 
評価指標を確認しましょう:
必要に応じて、データセットを微調整しましょう。具体的には、不足しているカテゴリに画像を追加したり、ラベル付けが曖昧なサンプルを修正することが有効です。
 
 モデルをエクスポートする 
すべてが問題なく仕上がったら、モデルをエクスポートできる状態です。
エクスポートされるファイルは、プロジェクト名を付けたZIPファイルとして出力されます。
 Raspberry Pi AIカメラへのデプロイ 
次のコマンドを実行してください。
Raspberry Pi AIカメラが、学習済みモデルをリアルタイムで実行する様子を確認してみましょう。  
物体認識から分類まで、すべてカメラ上で処理されるため、Raspberry Pi本体のリソースを有効に活用できます。
成功のためのヒント
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多様なデータを用意する:
 基板の画像は、異なる角度、照明条件、コンベア上での位置など、さまざまな状況を含めましょう。
 
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曖昧さをなくす:
 特に「一部だけ欠陥のある基板」などの境界ケースでは、明確なラベル付けを行うことが重要です。
 
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反復的な改善:
 テスト結果を活用してデータセットを改善し、モデルを再学習させることで精度を高めましょう。
 
 
 
 
 ユースケース紹介:基板の分類 
1. 自動化された検査
モデルは、コンベア上を流れる基板のライブ画像を処理します。
2. リアルタイム分類
3. 効率の向上
人的ミスを削減し、検査プロセスのスピードを向上させます。
 
学習済み分類モデルが品質管理を効率化する方法
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品質管理: 生産ライン上で製品の欠陥を検出し、ラインを止めることなく精度を確保 
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環境モニタリング: Brain Builder for AITRIOS を活用して、野生動物の追跡や農作物の健康状態を遠隔地で監視 
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在庫・物体トラッキング: 倉庫内のアイテムをリアルタイムで追跡し、在庫レベルを常に正確に維持 
 
 
さあ、構築を始めましょう!
Brain Builder for AITRIOS を使えば、分類AIモデルの作成からデプロイまでをシンプルかつ効率的に行うことができます。
今日から導入を始めて、AIによる品質管理をあなたの生産ラインに取り入れてみましょう!